酒屋さん


ここ数か月間、有難いことに古道具屋らしくない事をいくつかやらせて頂いておりますが、
そのらしくない中でも1番大きなお仕事(内装工事)が終わりました。

 

 


このお仕事は日頃からお世話になっているダコタさんから
東京西麻布にある”兎と寅“の宮崎支店を作るので、内装工事、設えをというお話を頂き、

予算内で角打ちが出来て5月オープンという条件以外、好きなようにやって下さい。
という、やり易いようで難しい、、けどワクワクする内容でした。
自分のお店の営業もあるので短期間での納品とはいきませんでしたが、
こちらの要望を快く受け入れてくれ、おかげで自由に楽しく工事をさせていただきました。

 

 

 

 

 

ダコタさん自体100年以上前のお屋敷なので、そのままで魅力的なのですが、
今までに手を加えられた所をオリジナルに近い形に戻しながら、
私の持つ酒屋のイメージで作りました。


その酒屋は小学生の頃、よく貯まった空き瓶を持って行ってた
今は無き近所の酒屋なのですが、
色で表せば黒。黒で統一してみました〜的なお洒落な感じは微塵もありません。

と言うのも建物内外共に埃と煤で真っ黒で、唯一明かりと言えば、
裸電球の仄かな灯りと土間に置かれた不釣り合いな冷蔵庫が出す白い光だけでした。
そんな薄暗い店内が
子供ながら怖いと思いきや、逆に心地よく、
馴染みのおばちゃんもいるせいか、隙間なく並べられた綺麗な酒瓶を眺めながら、
ジュースを飲み長居していた覚えがあります。

本題から外れましたが、、一部ご紹介します。

 

 

 

 

 

 

ガラスは全て交換。
元は摺りガラスが入っていたのですが、中から外の緑が見えるように透明ガラスに交換。
玄関の引き戸は黒色に塗り直し、上部は安心して中が見えるよう透明、下部は見えないよう古い銀モールをいれました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

室内照明は猿山さんの照明2灯と昭和の照明。補助にスポットを数灯。明るさを変えれるように調光式に変更。

 

 

 

玄関には配線を新しい物に替えた古い玄関灯を。

 

 

 

 

 

 

 

カウンターは元々貼ってあったタイルに合うように制作。
天板はダコタさんの納屋に長年眠っていた無垢の一枚板を。虫食いや腐食があったのですが、
雰囲気が良いので、腐食部分を問題ない程度まで削り落とし、念の為に全体を防腐、防虫をしました。
反りもあったのですが、木工作家krona大島君の助言を受けてなんとかカウンターになりました。

大島君ありがとう。

 

棚板や天板等、納屋で長年眠っていた物を使用したのですが、
同じ土地で時間を共にしたせいか、取り付けてみると昔からそこにあった様にハマってくれました。

 

 

 

 

 

 

 

暖簾は白色で製作。暖簾受けはお屋敷に付いてある飾りをヒントに取り付けても違和感のないよう古い材で製作。

 

 

 

 

通いながらコツコツ工事をやっていたのが終わって、少し寂しい気分でもありますが、
ようやく5/25(火)オープンします。

今現在、感染予防対策の為、角打ちは出来ないようですが、お酒の販売はされるようです。
珍しい美味しいお酒が置いてあるので、この時期家飲み用にも良いですね。

コロナが収束した日にはカウンターで祝杯を上げたいものです。

 

営業日時等、詳しい事はこちらへお尋ね下さい。
兎と寅 宮崎支店
0985-89-4844
宮崎市佐土原町上田島5834 DACOTA内